わたしのこと

ロルフィングと出会うまで (1) – 股関節が痛い!

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認定ロルファー™の利香です。


ロルファーになろうと思ったきっかけはなんだったのか、初対面の方から度々尋ねられます。事務畑の人間だったわたしが何故この道を選んだのかといえば、自身の「痛い」体験が大きく関わっています。

 

いきなりの激痛と股関節形成不全

 41歳のとき、突然右の股関節を襲った激痛。 あまりの痛さに、外を歩くこともマンションの階段を降りることもままならず、 電車に乗ることもできなくなりました。

 とりあえず這うようにして近所の整形外科にいってみました。 レントゲン撮影の結果、股関節に軽度の形成不全があり 中年期になって変形性股関節症が始まったのでしょう、という見立てでした。自分がまさか股関節の形成不全という爆弾を抱えて生きているとは夢にも思わず、寝耳に水の告知でした。

レントゲンには軟骨は写らないけれど、軟骨がある場所にはスペースがしっかりあり、軟骨がすり減っている様子もない。 それなのにこんなに痛いなんておかしいですね。 椅子とベッドの生活にしなさい。和式トイレ、階段は使わないように。 体重は増やさないで。重いものは持たないように。 手術はまだ必要ないと思うので、今の激痛が去るまで我慢しなさい。 鎮痛剤を飲んだら痛みを感じないから無茶しちゃうでしょ。

 

というのが町の整形外科医の見立てでした。

 そんなことを言われてもどうしたらよいのか、途方にくれました。一歩一歩、歩くごとに猛烈な激痛が ズキン!とやってくるけれど なにも打つ手がない状態というのは、 正直、堪えます。 しかもこの激痛、いつ終わるのか見当もつかない。

 

仕事をやめざるを得ない程の激痛

 当時、勤めていた兵庫の特許事務所は 阪神電車で40分ほどのところにありました。 最寄駅はエレベーターもエスカレーターもない、地下駅でした。 事務所は雑居ビルの6階と7階で、 外階段を使って頻繁にゆききする必要があります。

 杖をつきながら事務所に行ったら 所長がものっすごくわかりやすくギョッとして、 それ以降私と目も合わせなくなりました。 結果、通うのを断念して退職。かなりのブラック事務所だったので未練はありませんが、それでも「職を失った」というショックは後々までこたえます。

 

整形外科を転々とする

 ここから私の整形外科流転の旅が始まります。私の希望は「痛みをなくしたい。できるだけ早く」。それに応じてくれる病院を探すわけです。

 だけどどこの整形外科にいっても 「たぶん変形性股関節症の始まり。 まだ軟骨はある。手術はしない。 がまんしろ」 で、おしまい。

 インターネットで変形性股関節症や 股関節形成不全について調べてみたら、 手術(大別すると、自骨を活用する手術と 人工関節にする手術に分けられます)か 保存療法かの二択であることが判りました。

 自骨手術は、自分の骨盤の骨を切って臼蓋のかぶりを深くするもの。 骨切りとかキアリとかCPOなどで検索してみてください。

 画像でもこの手術の激しさがわかるかと思いますが、成人後にこんな骨をいじるような手術をして、 狙い通りの結果が得られるだろうか?!と素人でも疑問に感じます。 これは、する必要があるなら 若い時にするに越したことはない手術です。実際に手術を受けられた人たちの ブログやホームページをいくつも拝読し、「これは私の年齢でうけるには 非常にリスクが高いし、その必要があるとも思えない」と感じました。

 

人工関節置換手術か保存療法か

 

 

 人工関節は耐用年数が20年ぐらいとされているので 60歳すぎないと手術が受けられないとよく言われます。

 実際、それは一つの目安になっています。医師の立場からすれば、患者が高齢化してからの 股関節みたいに大きな関節の 人工関節置換手術は、 手術中のリスク(全身麻酔や感染症のリスク)、 手術後の回復スピード・能力という観点から、 避けたいものだからでしょう。

 例えば55歳で1回目の人工置換、 75歳で2回目の人工置換…となったら、やはり高リスクです。患者本人だとて、避けられるものならば避けたい。

 そういうわけで、中年世代の患者にとって、保存療法が最後の選択肢として残ります。 保存療法は「何もしない」という消極的なものと、筋トレや歩行指導などを理学療法士から受けつつ、患部を使わないことによる筋力の低下等をふせぐ積極的なものとがあります。

 私は積極的な保存療法を希望していたのですが、これをしてくれる病院をみつけるのに数ヶ月の時間がかかりました。 やっとみつけた病院は、通うのに車で片道1時間弱かかるところでした。

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そんなわたしですが、今は自分が施術する側になっています。人の身体の可能性とは計り知れないものです。

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