ココロとカラダ

見た目年齢マイナス5歳 きれいな姿勢は今からでも作れます

認定ロルファー™の利香です。

 姿勢がいい人は若く見えます。元キャビンアテンダントの女性や日本舞踊のお師匠さんは、ご高齢であっても若く見える人が多いですよね。また、背筋がスッと立った姿勢は、自信や正統性、安定、健康といった印象を与え、信頼感を得ることができます。
 それに対し、猫背でうつむき加減の人は自信がなさそうでだらしない印象を与えてしまいます。たとえ実年齢が若く清潔な身なりをしていても、健康で社交的とは言い難い印象を与えます。それに、猫背はそれほど楽な姿勢でもありません。

 いい姿勢のメリットを知っているから、多くの人がいい姿勢を手に入れようと四苦八苦されるのですよね。だけどいい姿勢が長続きせず、気がつけばまた背中が丸くなってしまいがちなのも事実です。
 今日は、いい姿勢を維持するコツをご紹介します。

「いい姿勢」を勘違いしていませんか?

 あなたの考える「いい姿勢」とはどういうものでしょう?
 女性なら「美しく見える姿勢」とか「足首と膝をぴったりつけて脚がちゃんと閉じている姿勢」とか考えることでしょう。でも、それは、時代によって大きく左右される文化的な”美”の基準に、体を無理やりはめ込むことでもあるのです。
 ロルフィングでいういい姿勢とは、足は腰幅に開き上半身がスッと立っている状態で、「重力を味方につけて体に負担をかけない姿勢」をさします。この記事でもその姿勢について説明してゆきます。

 

いい姿勢が続かない理由

 いい姿勢が続かない人の多くにみられるのがこんな傾向です。

 ・背中だけがんばって立てている
 ・腰をそらし過ぎている
 ・足/脚からのサポートがない

 

 いい姿勢は体のどこか一点だけで成り立つものではありません。頭と上半身の重みを支えて倒れないように立つためには、体の重さを背中だけで引き上げる力みや、深すぎる腰のカーブはむしろ逆効果です。そういう姿勢は背中・腰という体の後ろ側や、つま先・脚の前側に過剰な努力を強いることになります。

 

いい姿勢は、重さが楽に分散できている姿勢

 二足歩行の人間は、そもそもが非常にバランスをとりにくい状態です。ヒトの体表面の面積を100としたとき、両足裏の面積は2。たった2%の小さな面積で全体重を支えて立つ宿命を背負ってヒトは生まれてきています。足裏には土踏まずを含め3つのアーチがあって、体重を分散する働きをも担っています。いい姿勢は体重が楽に分散できる姿勢でもあります。
 それだけでなく、地面からの支えを足から上へと伝えられているかどうかも大きなポイントです。自分の足でしっかり大地を踏みしめて立っているという安定感があれば、背中を緊張させて身体をひきあげなくても、膝や太ももやお尻を緊張固めなくても、スッと立つことができるのです。
 座っているときでも、足の裏からのサポートは重要です。足を組んだり、椅子の下へとたくしこんだり引っかけたりしていませんか?
ディスプレイを覗き込む姿勢

いい姿勢をとってみよう

 いい姿勢を実際に感じてみましょう。頭で「顎をひいて、お尻を引き締めて、背筋を伸ばして・・・」と考えて姿勢を作るより、身体で感覚を知る方が早くコツがつかめます。

1)足は腰幅に開き、膝の後ろと顎をゆるめ、視線は遠くへ置く(一点凝視や目をつぶるのは避ける)
2)体幹部の重心を感じる(丹田のあたりに重心がくるのが理想的)
3)頭頂部から糸がでていて、空から引っ張ってもらっているという想像をする
4)ゆったりと深呼吸を2回
5)細く長く吐く息とともに、おへそを背骨に近づける(全力でお腹を絞らないこと)
6)足裏に意識を向け、体重の偏りを感じたら前後左右にゆらゆらと揺れてみて調整。床から足裏を押し返してくる力(反発力)を感じてみる
7)骨盤を立て、腰のカーブをやわらげる
8)背中に肩甲骨が休んでいるのを感じる
9)体重が正中線を通って左右の足の土踏まずの間へと落ちてゆくところを想像する

 腰や肩の力が抜け、首を前に突き出すのがやわらぐかと思います。
 この姿勢を取っている時に身体が揺れるのを感じても、力で押さえ込もうとしないでください。ヒトの身体は常に動き続けているので、立っている時に小さくゆらゆらと揺れるのも自然なことです。

 

いい姿勢を保つコツ

 いい姿勢を保つためには、疲れを感じないのがいちばんです。動いた方が疲労はたまりません。同じ姿勢で居続けたら疲れるのは当たり前です。

 姿勢が崩れてきたのを感じたら、下記のことをやってみてください。
 ・骨盤を立てる
 ・首の位置をチェックする
 ・動き回ってリセットする
 ・おヘソを背骨に近づけるのを意識してみる
 ・床からの反発力を感じる

 いい姿勢を保とうと思うあまり、身体のどこかに力を入れてがんばりすぎるのは好ましくありません。それはコリや痛みの原因となります。
 どこか一点で支えようとする頑固な癖とは、騙し合いになります。体の感覚がどうしてもつかめない場合もあることでしょう。猫背で肩が前に入っている人は、体の前面の筋肉が短く縮んだ状態になっていて、いくらいい姿勢をとろうとしても構造的に難しいです。
 筋肉は放っておくと収縮しっぱなしになります。ロルフィングは筋肉のバランスをみて、縮んでだ筋肉を筋膜からゆるめることで楽な身体を目指します。「立ち方がわからない」「いい姿勢だと疲れて猫背に戻ってしまう」というご相談も承っています。あなたに合うコツがきっとみつかります。

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