わたしのこと

「クライアントは嘘をつく」について

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認定ロルファー™の利香です。

 

「クライアントは嘘をつく」とよく言われる治療院業界。
 

その嘘を見破って
適切な施術をしなくてはならないという
文脈で語られることが多いのですが

 

スルーしてかまわない嘘と
スルーしていたら施術の効果が
見込めないと思われる嘘とがあります。

 

それにしても、「嘘」の語には
ネガティブなイメージがつきまといますね。

言葉の定義の誤解や誤用も含めて
嘘と呼んだりもしますが、
注意深くお話をうかがっていれば
誤解・誤用は解消できます。

なにかを隠蔽するために
意図的についているものとしての”嘘”が問題なのでしょう。

 

わたしはこの”嘘”という語をつかうことに
ちょっと抵抗があります。

「クライアントは嘘をつくんですよね」と
得々として言うあなたは何者ですか?と訊かれたら
言葉に詰まるのが今のわたしです。

 

クライアントは本人にとっての事実を語っています。
だから表層意識のうえでは嘘ではないわけです。

本人の認識している事実とは、
個人の世界観や価値観に根ざしています。

悩んでいること、解決したいことを
明確に単語にしたら危険だ、
またはいけないんだ、という世界に生きていたり

本当には問題解決を望んでいないので
問題をすりかえている場合があります。

そういう人に対して
施術する側が世界観の修正を強要したり
問題の核心に突然グワッと切り込んだりするのは
果たしていいことなのでしょうか。

 

真実のベールをいきなり引き剥がされることに
耐えられない人もいます。

それは、当人にとっては
世界の崩壊を意味するからです。

実際、わたしも経営塾でのコンサルや
潜在意識の書き換えセッションなどでは
赤裸にひんむかれる強烈な痛みと
大きなストレスに、毎回身体が音をあげて寝込んでいました。

 

リリースする、手放す、ということばを
ポジティブでいいこととして語る風潮があって
リリース、手放し、ブロック解除の語を
フェイスブックのタイムライン上で見ない日はありません。

 

が、リリースや手放しには
大なり小なり痛みが伴います。

そのことを意識し、
クライアントのプロセスに
敬意を払える施術者でありたいものです。

 

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