読んだ本

医学と病と進化が好きな人向けの本、2冊

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COVID-19による影響を受け、当方では未だ恵比寿での施術をクローズしたままになっております。
東小金井の部屋では徒歩・自転車・自家用車でお越しになる方のみ、ご予約を承ります。(駐車場がお使いいただけます)ご不便をおかけしますが、ご理解いただけますようお願い申し上げます。

施術家は人の身体に触れないと弱る

この自粛期間中、わたしはWeb系のお仕事に恵まれてそちらに注力しておりますが、ボディワーカーは身体に触らないと弱りますね。パソコンにだけ触れる生活を続けていると、みるみるうちに自分が萎れて来るのが分かります。人の身体に触れる仕事をしていると「(悪影響を顧客の体から自分の体に)もらっちゃう」「受けちゃう」ということも言われますし、実際にそういうことを訴えるボディワーカーもいます。わたしはあまり悪影響は感じません。
人間のコミュニケーションは非言語がほとんどですし、互いのエネルギーフィールドに入ればやはりなんらかの影響を受けます。心身ともに。ネガティブな影響だけでなく、元気をもらったりすることもあるわけで、いい影響もあると実感しています。

そんなわけで、身体に対する興味を補うべく、本を読んでいます。今日はその中から2冊ご紹介します。

雑学ネタを仕入れたい人向け。
久坂部羊 著『カラダはすごい!モーツァルトとレクター博士の医学講座』(扶桑社新書240. 2017扶桑社)

 「肺気腫は、肺胞の壁が壊れて、スポンジ状の肺が軽石のようになってしまう病気で、壊れた肺胞に溜まった空気が排出されにくいため、肺が空気で晴れたようになる病気です。肺気腫のいちばんの原因はタバコで、長年の喫煙者は最後はたいていこの状態になります。(中略)
 肺気腫の息苦しさは、たちが悪いものです。原因が二酸化炭素の排出困難だからです。酸素不足なら、酸素を吸えばいいですが、二酸化炭素が出にくい状態には、打つ手がありません。肺は空気でパンパンになり、吸えば吸うほど肺はふくらみ、肝心の二酸化炭とは排出できず、酸素不足とはまた別の息苦しさに襲われます。」(本書より)

タイトルに惹かれて購入しました(笑)。軽い読みもの、科学的に正しい雑学のネタとして読みたい人にはいいかもしれませんが、著者のセクシズムがチラチラ出てくるので女性にはお勧めしません。

著者は医師でもあるので、西洋医学の医師の目から見た健康産業の矛盾点や胡散臭さを啓蒙する内容にもなっています。コンドロイチンとかグルコサミンとか、サプリメントが手放せない人には、ご一読いただきたい一冊です。また、素人に向けて書いているという認識が著者にしっかりあるので、ややこしい医学用語を「こういう理屈でこの用語になっている」と明解に説明してくれていて、その点は門外漢にとってありがたいですね。なんで内分泌系っていうの?とか、そういう素朴な疑問にも答えてくれています。馴染みのある薬も出てきて、それがどのような理屈で効くのか(機序といいます)なども書いてあります。

でも、身体のことをすでに職業としてやっている人にはちょっと物足りないかもしれません。「そこをもう一歩踏み込んで書いて欲しい!」とモヤモヤしましたが、それはないものねだりですね。

読書家ならこちら。
笹山雄一 著『人体探究の歴史』(築地書館2013)

こちらの本は病と医学とヒトと進化のいずれかに興味のある人なら、とっても楽しく読める本です。上野の科学博物館に通う方の必読書と言っても過言ではない。笹山さんとお近づきになりたい…!と、勝手にわたしは胸を高鳴らせてしまいました。北大水産学部卒の理学博士でいらっしゃるのですが、参考文献数が125に及び註も充実しているので、非常に読み応えがあって何度でも美味しい。そんな本です。こういう本は、註や最後の参考文献一覧に記載されている文献にもひとつずつ当たって読んでゆく楽しみをくれるんですよね。素敵…(知の大海原に放り込まれてうっとり)

あらゆる生物、文献、古今東西の文化や有名人の逸話などを取り込んで淡々と、脈絡なく、大げさな演出をする接続詞をほとんど使わず記述してゆくタイプの文章です。だから気がつくと夢中になってあっという間に読んでしまっています。わたしは日本語日本文学専攻でしたので、体や臓器にまつわる語の成り立ちや歴史にも興味があり、こんな記述を見つけるとそれだけでワクワクしてしまいます。

「日本語の古語で腎臓は”むらと”という。『万葉集』に大伴家持(七一八〜七八五年)が”むらと”という言葉を使って歌を作っており、しかしその歌では”心”を意味している。少なくとも当時は人知を司る心が腎臓にもあると考えていたらしい。しかし、それより少し後の平安中期に成立した(九三一〜九三七年頃か)『和名類聚抄』という辞書では”心”ではなく明確に腎臓のことを指している。その書き方を見ると”むら”が語幹らしい。(中略)漢和辞典では、腎は形声文字となっている。肉月の上に、ケン(堅い)という字が乗っており、しっかりしたとか、必要なという意味らしい。」(本書より)

先生!大修館書店の『大漢和字典』はご覧になりましたか?とか言いたくなる興奮を覚えてしまうわたくしも相当おかしいと思いますが、博物学的にいろいろなことに興味がある人には、ぜひ読んでいただきたい一冊です。

ゴールデンウィークももうじき終わりますが、COVID-19との流行はまだ収束の目処が立ちません。紙の本の世界に没頭するのも、リフレッシュになりますからどうぞお試しくださいね!

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