ロルフィング

座っているだけなのに疲れる

認定ロルファー™の利香です。

 

 

「座っているだけなのに疲れるんです」と
クライアントさんから相談されました。

 

そうですね。疲れます。

座っているのが楽とは限らないのは

1.椅子に問題あり
2.体(座り方、姿勢)に問題あり
3.座りすぎ

これらがパッと思いつく原因ですが
自分の体に問題があるんじゃないかと
「2」を追究する方が多いように感じます。

 

腰痛、肩こり、股関節痛、足のむくみ等々
不愉快な症状を感じていたら
そこに原因を求めたくなりますが

あんまり思いつめないでいいのです。

そもそも人間の体は
椅子に長時間座ることに不向きです。

立ち上がって歩いている状態が
体にとって最適な状態です。

 

と申し上げると、今度は
「正しい歩き方を知りたい!」と
熱心な方ほど乗り出してきます。

 

これもあんまり生真面目に考えなくていいですよ。

 

歩き方は時代と文化によって変わります。

人の体のふるまいは
永遠普遍ではないのです。

現代でこそ、
かかとで着地して
足裏の外側から拇指球へと
体重を抜けさせてゆき
爪先で蹴り出すという歩き方が
「正しい」とされていますが、

これ、現代の靴だからこそできる歩き方なのです。

中世ヨーロッパの「靴」は
革でできたソックスみたいなもので
硬い靴底がついていませんでした。

かかとから着地して
体重をえいやと載せて
痛いものを踏んづけてしまったら大変なので、
爪先からちょん、と着地して
かかとは最後につける歩き方をしていたそうです。

 

日本でも、着物にわらじや草履の時代に
今みたいな歩き方はしていませんでした。

さっそうと手をふり、
脚を踏み出し、大股で歩くような
今のような歩き方をしたら
草履は飛び、着物の裾ははだけてしまいます。

 

うん。

話がちょっとずれてきちゃいましたね。

椅子と座ることの話に戻します。

 

座っている時の負担を減らすには
体格にあったサイズの
適切なつくりの椅子に座りましょう。

 

椅子は座面が硬くてフラットなものをお薦めします。

座った時に股関節より膝が下にきて、
(膝が高く持ち上がるような
 低い椅子、ソファはNG)
なおかつ、足裏がしっかり床につくことが大事です。

キャスター付きのオフィスチェアは最悪です。
それに座るぐらいなら
背もたれのない丸椅子の方がいい。

座り方にもコツがあります。
膝の間は拳ひとつぶんぐらい開け、
膝の真下に足首がくるように。
椅子の座面には深く座って、骨盤は立てる。

ずるりんとずっこけた座り方はNGです。
(その姿勢を長く続けると
 腰椎ヘルニアになります)

 

そして、1時間以上、じーーっと
座りっぱなしにならないように、
適当なタイミングで
立ち上がってうろうろしてください。

 

忙しい時ほど、セルフケアを忘れずにやっておきたいものですね。

 

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