認定ロルファー™の利香です。
腰痛がひどくて仰向けで寝ていられないという方は多いですね。
よくあるのが、腰の反りが深くて(骨盤の前傾がきつい)、仰向けに寝ても腰が反ったままというケースです。硬い床に仰向けになって手が腰と床の間に入るようであれば、骨盤の前傾がきついと言えます。
今日は、骨盤の前傾がきつくて仰向けに寝ても腰が痛い人に、ぜひ試してみて欲しい対処法4つを書いてみます。
・太ももの筋肉を伸ばす
原因は一概には言えませんが、太ももの筋肉の緊張が腰を反らせている場合があります。腰そのものに原因がない、というパターンですね。
寝る前に太もものストレッチを入念にしてみてください。
太ももの前、後ろだけでなく、外側も伸ばしましょう。
ふたつめの動画は英語ですが「硬いITバンド(太ももの外側)とお尻はあらゆる問題を引き起こすから伸ばそうね」という内容です。立位で、壁に寄りかかってやれるポーズもあります。
ほとんどの動画は普段から体をよく動かす人が対象なのか、伸ばしている時間が短いんです。
太もものストレッチを初めてする人は、最低でも1分間は伸ばし続けてください。
太ももの筋肉は、大きくて長い筋肉です。
大きくて長い筋肉を効果的に伸ばすには1分はかかるな!というのがわたしの実感です。
・お尻の筋肉を伸ばす
太ももの前後と外側を丁寧にストレッチしてもやっぱり反ってしまうという場合は、お尻の筋肉も伸ばすといいでしょう。
骨盤の中にある仙骨という骨は、靭帯や筋肉といった繊維=いわばロープで、何重にも拘束されています。
この締め付けがきついと仙骨の動きが悪くなり、腰の違和感や痛みにも影響します。
締め付けを弛めると、腰が前傾したままがちーんと固まっているのもやわらぎます。
※股関節にチャレンジがない方は動画どおりにやっていただいて結構ですが、股関節形成不全の方、人工関節の方は最初のストレッチ(1分30秒までで紹介されているストレッチ)はやらないでください。
・仙骨をタオルで支える
お尻のストレッチにはコツがいるのでうまくできない方もいらっしゃいます。
また、ヘルニア経験者や股関節にチャレンジがある人は、椅子に腰かけて上体を深く前に折る動作や、仰向けになって膝を胸に近づけるような動作は怖いと思います。
そういう方には、仙骨を支えることをオススメしています。
ヨガマットの上などに仰向けに寝て、両膝を立てます。そしてフェイスタオルを小さめに折り畳んだものを、仙骨を支えるようにさしこみます。あまり高さは出さない方がいいでしょう。
目安としては、フェイスタオルを、タテ方向に半分に折って細長くしたものを、更に真ん中で2回折り畳んだ程度です。
これを仙骨の下に敷いて、ゆったりと深めの呼吸をしながら、3分ぐらい仰向けに寝て背中の力を脱いてみてください。
体の位置を微調整したくなったら、その感覚に従ってください。
脚を伸ばしたければ伸ばしてみましょう。腰痛があまりに強い場合は無理はしないでください。
たったこれだけでも、腰と床の間のすきまが狭くなってくるはずです。
・腰痛には硬めのマットレスを
腰痛持ちの方なら経験的にご存知と思いますが、柔らかいマットレスは腰に負担をかけます。(同様な理由でふかふかのソファもNGです)
体が沈み込まない硬めのマットレスの方が、腰や背骨、首の骨を、寝ている時も適度にサポートしてくれます。
いかがでしたか?
ストレッチは侮れない効果を与えてくれます。
意外なほどに冷えている下半身を、ストレッチでしっかり弛めると血流も良くなり、熟睡できます。何重にも靴下や下着を重ねてゴムや衣類で締め付けるより、自分の筋繊維を弛めて、血流をよくしてくださいね!
とはいえ、セルフでできるストレッチの効果は一過性のものです。身体の使い方が変わらなければ、毎日毎晩やっていてもまたすぐガチガチになってしまいます。
根本的な解決に興味がある方は、こちらをどうぞご参照ください。