昨年10シリーズを終えられたクライアントさんから、人生の方向転換となるような大きな決断をなさったという連絡を受けました。
ホッとしました。
その方は、自分が頑張らなくては・自分には責任がある・家族とは、社会人とは、かくあるべき…という思いがとても強い方で、私はセッションをしながら、”こんなに「べき」思考が強かったらがんじがらめで、しんどいだろうなぁ”といつも思っていました。お話をきいていると、周囲から求められる振る舞い・期待されている役割にそった自分であるべきだという気持ちが人一倍強いようでした。
ホールディングパターン(ぎゅっと四肢を体幹にむかってひきあげるようなパターン)が強くて、息を詰め、手は常に握りしめ、肩を引き上げ、頭はやや下げ気味で、目だけでじっと世界をみている人でした。体には、その人が世界とどう向き合っているかがよく表れます。
心は、本当はどうありたいかを知っています。
だからそれに従う生き方がいちばん楽だし、自分にとっては正しい。
関わり続けても私は幸せから遠ざかるばっかりだ、と思う相手や仕事、環境からは離れてもいいのです。
いや、むしろ、離れるべきです。
自分の本心から「これを放り出してはいけない」と思っているのなら、なぜそんなにつらいんでしょうね?
もしかしたら社会的ルールとして刷り込まれているのかも。
誰かからの期待として仕向けられたものなのかも。
単なる自分の”いい人と思われたい”っていう臆病ゆえなのかも。
それを考えてもまだ身動きが取れない場合は、「このまま関わり続けた場合の将来」と、「これをやめてみた場合の将来」とを、できる限り詳細に想像してみるといいでしょう。
どっちの将来を生きたいか。
それだけのことなんですよね。
人間関係や仕事を手放すのは罪悪感や不安を伴います。が、不安は、慣れ親しんだパターンを手放して新しいことを始める場合には必ず起きる反応です。
降りたことのない駅で乗り換えたり、初めての街で人と待ち合わせをしたり。そういう時に感じる不安と同じものです。
一言で言うと、「気にすんな」。
不機嫌や暴力的な言動で他人をコントロールする人と一緒に過ごしていると、こういう思考が働かなくなるみたいです。思考の自由を奪われていて、それすらも気がつけない。だから自分を幸せにしない相手との関係や環境から脱け出せなくなる。
逃げていい。やめていい。自由になっていい、といくら外から伝えても、なかなか行動に結びつかない。
でも、体が変わることで世界との関わり方が変わり、それを受けて心が変化し始めると、自発的に変容が進みます。なにを望んでいて、なにを望んでいないかをはっきり認識し、自らの決断としてそのとき最も適切な選択肢をえらびとり始める。
人はどんなところからでも再びチャレンジを始められます。
ロルフィングはそのきっかけを作れるボディワークです。
変わりたいのに変われない、ぬけだしたいのにできなくて苦しい。
そんな人はどうぞセッションルームにお越しください。