認定ロルファー™の利香です。
股関節の形成不全になりやすい姿勢とか習慣ってあるんですか?と赤ちゃんのいる方から質問を受けることがたまにあります。
はっきりした医学的な根拠やデータに基く「これが原因です」と断言できるものはありません。
が、経験則的に ー小児科医や助産師さんや地域のホームドクターとして長年働いてこられた内科医の先生方の知見としてー いくつかのことは言われています。
1)ハイハイせずにいきなり立った子に多い
2)冬生まれの子・寒い地方の子に多い
3)内股気味に床にぺったり座る、「お姉さん座り」をよくしていた子に多い
わたしはみごとに(1)と(2)に当てはまっています。
(1)と(2)で言われているのは、「赤ん坊の頃、脚を使って這い回らなかった」ということなんですよね。
冬生まれ、または寒い地方に多いとも言われるのは、「赤子に着膨れさせたり、重い布団をかけたりして脚の運動を妨げている」傾向にあるからだろうと思います。
赤ちゃんの骨盤は、腸骨・寛骨・恥骨がバラバラで非常に未発達な状態で生まれてきます。
羊水の中に浮かんでいた状態から、重力の下に文字通り「生まれ落ち」るわけですが、重力を受け止めながら寝返りをうったり、擦り這いしたり、ハイハイしたり、立ったり歩いたり…と運動することによって骨に刺激が加わり、骨そのものが成長する過程で股関節窩も形作られます。
わたしは歩行器をぶっとばして走り回る赤子で、ハイハイはほとんどせずにいきなり立ち上がったそうなので、まぁ、…そうか…そりゃ臼蓋形成不全にもなるよね…と感じます。
ハイハイをしない弊害は、歩く時に脚とは反対側の腕を前に出すという、反対側(はんたいそく)の動き:コントララテラルムーブメントのセンスが育たないという面でも残るように感じます。
股関節の臼蓋形成不全は、「しかるべきときにしかるべき動作を反復して学ばなかった」ことによる障害なのだろうと、現場経験の長い医療従事者から言われる事が多いようです。
生まれた時に既に股関節の脱臼や亜脱臼を指摘されるほどのケースでも、乳児期の根気強いケアで今やまったく問題なし!という人もいます。(漫画家の、まきりえこさんの息子さんがそうです)
赤ちゃんはほんとうに可能性の塊です。
乳幼児健診などで股関節の発達がちょっとあやしいぞと言われても、そこからリカバリできることも多いはずです。(なお、乳幼児からロルフィングセッションは可能ですが、10シリーズは小学生以上のお子さんが対象です)
また、軽度の臼蓋節形成不全なら、40歳ごろまでは格別な支障もなく暮らせると思います。
問題はそこから後。
わたしのように、ロルフィングでコントロールできる程度の形成不全でも、管理とケアはやっぱり必要になります。
軽度の臼蓋形成不全の場合、股関節周辺の痛みを自覚していなくても、歩き方が特徴的だったり、臀部より下の筋肉のつきかた、凝り方が偏っていたりします。
なにもないところで躓きやすかったり、疲れを感じる部位とその疲労度に家族と比べて大きな偏りがありませんか?脚がつりやすい・冷えやすい・靴下を立って履けない・どちらかの片足立ちが苦手でよろめく・床に座った時に同じ方向にしか脚を崩せない…といった形でも影響は現れてきます。
それらの兆候に気がついたら、ボディワークを受けてみてください。
対処療法ではなく、身体の構造を根本から変える必要がもしかしたらあるかもしれません。
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