認定ロルファー™の利香です。
パソコンに向かって気の張る仕事をしていると、だんだん首を前に突き出して眉間にシワを寄せて、息を詰めてディスプレイを覗き込んでしまいませんか?Excelシートへのデータ入力や文字が小さいサイトを見るときには、つい、目で情報を捕らえにゆく姿勢になってしまいます。その結果、首や肩が凝り、目も疲れて頭まで痛くなってきたりします。
わたしもパソコンを朝から晩まで使って目を酷使する仕事を続けていましたので、かつては眼精疲労にひどく悩まされていました。今日は目が疲れた時に試して見て欲しいことをご紹介します。
脳で見る
「目は脳の一部」と言われるように、目と脳が連携することで人はものを「見て」います。目はただものを映しているだけで、目から送られてきた映像情報を脳が処理することで、初めて人はものを「見る」ことがでいます。いわば、脳で見ているのです。
目の働きはしばしばカメラに喩えられることもあるように、非常に優れたオートフォーカス機能(自動ピント合わせ機能)を備えたカメラだと考えるといいかもしれません。目は見たいと思ったものに瞬時にピントを合わせることができ、そこから送られた映像の情報のうち、不要な情報や未知の情報は脳でトリミングされています。
オートフォーカスゆえの疲れ
目は、起きている間は意図しなくてもオートフォーカス機能を常に使っています。パソコンやスマホの操作画面を凝視して、細かい作業をしている時には、この機能を意図的に使っている状態です。ピント調整のための筋肉や眼球を動かす筋肉、表情筋も総動員しています。
これらの筋肉が使いすぎや偏った使い方で疲弊している状態を、目薬やサプリメントで改善しようとしても、あまり意味はないかもしれません。(ドライアイには潤いが必要なので目薬はその場しのぎにはなります。わたしは以前、参天製薬の人工涙液の点眼薬を使っていました。)
眼精疲労に試してみてほしいこと5つ
1)作業環境を整える
仕事でPC作業や細かい作業が必要な場合には、適切な作業環境と姿勢を整えることが第一です。顔とディスプレイの距離、ディスプレイの角度・コントラスト・明るさの調整、ブルーレイカットのシートを貼るといった対策をとってみてください。明るすぎる窓辺や照明が映り込むような場所にディスプレイは置かないようにしましょう。
2)視力矯正器具を定期的にチェック
度の合っている眼鏡やコンタクトレンズを使うこと。これにつきます。作りっぱなしではなく、定期的に視力検査をして、度が合っているかどうかを確認してください。
3)一点凝視を意図的に避ける
じーっと同じ姿勢でディスプレイを凝視し続けるのをやめ、時々遠くをみるようにしてください。ピント調整機能にも休憩を!
4)目で情報を取りにゆかず、受けとるにとどめる意識をもつ
適切な補正視力が出ていれば、目をディスプレイやモノに近づける必要はありません。目は鏡のようにものを映しているだけ、と考えてみてください。
5)頭皮、とりわけ後頭部をほぐす
眼球を動かす時に連動している筋肉が後頭部にもあります。目が疲れている人は後頭部の皮膚が特に固くなっていますので、後頭部をよくほぐしてみてください。
目の疲労からくる頭痛だと考えていたらそうではない場合もありますので、あまりにひどい頭痛は鎮痛剤に頼らず、医療機関での受診をお勧めします。
そこでも特に何も異常がみあたらない場合には、後頭骨と第一頸椎の関節に改善の余地ありかもしれません。お気軽にご相談ください。
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