認定ロルファー™の利香です。
わたしのクライアントさんのほとんどがデスクワーカーです。仕事中は作業に没頭するあまり姿勢を気にしたことがなかったという方も多くいらっしゃいます。上のイラストのように、会社であてがわれる事務机は高さ調節ができず、椅子で机の高さに体を合わせるようになっているかと思います。
小柄な女性だと足が浮いてしまうこともあり、事務椅子の脚やキャスター部分に足を載せたり足首をひっかけたりして座る癖が身についているかもしれません。太ももを緊張させ足は爪先立てて座る人もいます。
座っているときの体重分散
椅子に座っているとき、体重は椅子の座面に接しているお尻だけでなく、足の裏にも分散されています。ふたつの足裏がしっかり床に接している必要があるのです。が、足裏を床につけない座り方ではこの体重分散がうまくゆかないだけでなく、床からの反作用(この場合、床から足裏が押し返されること)が得られません。
そういう座り方では、上半身の重みと脚そのものの重みをどこで支えるのでしょう。それらの重みは、体のどこかが不自然に緊張することによってひきあげたり、不要な力を込めて支えたりしています。
こんなことに思い当たりませんか?
・座っていると太ももやふくらはぎがだるくなる。
・座っているだけなのに脚がやたら張る。
・PC作業の後は決まって背中に疲労感を覚える。
・背中から腰にかけてガチガチにかたい。
これらは体重分散が出来ていない、床からのサポートが受けられていない座り方をしている人によくみられます。
疲れにくい座り方をチェックしよう
上の画像の左の人のように、床に足裏をつけても首が前に突き出ていたり膝と足首の位置関係がおかしかったりすると、やはり体は疲れてしまいます。
疲れにくい座り方は、右側の人のような座り方です。チェック項目は下記の通りです。ロルフィング®のセッションの過程ではこういったこともお伝えしています。
椅子に深く腰掛けて脚は股関節幅に広げる(膝頭はつけなくていい)。
膝の真下に足首を置く。
膝の裏の角度は直角。
足裏は満遍なく床につける。
左右のお尻に同じだけの体重を載せる。
骨盤を立てる。
椅子はキャスター付きのものは可能な限りやめたほうがいいと思います。座面が動くということは体にとっては「地面が動く」に等しい刺激なので、特に腰から首にかけての緊張を招きます。
自分の座り姿勢を客観的に見る機会はなかなかないと思いますが、今日はデスクに向かった時に、座り姿勢を意識してみてください。上にあげたチェック項目も、必死になって守ると逆効果です。「これは得意」「この感覚が苦手」という自分の得手不得手や癖を知ってみるぐらいの気持ちで、チャレンジなさってみてください!
座り方、立ち方、歩き方といった「自然に学ぶこと」とされている動作ほど、現代人は苦手です。ロルフィングのセッションには、これらの動作が楽にできるようになる指導も含まれています。
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